世界最高速度を記録した3つの車両をシンボルに、歴代の新幹線、在来線を含め39両の実物車両を展示しています。
それぞれが活躍した時代に思いを馳せ、いろいろな角度から間近に見て、ふれて、乗って、その迫力を実感してください。
VEHICLE DISPLAY 車両展示
世界最速を記録した高速鉄道のシンボル
(1948年 製造)
日本最大・最速の蒸気機関車で、特急「つばめ」「はと」などで活躍しました。当館で展示している17号機は1954年、狭軌鉄道の蒸気機関車としての世界最高速度(129km/h)を記録。
新幹線試験電車(300X)
新幹線の最新・最良の高速鉄道システムを追求するためにJR東海が開発した試験車両。1996年、電車方式による当時の世界最高速度(443km/h)を記録しました。
MLX01-1
(1995年 製造)
車体に搭載した超電導磁石と地上に設置したコイルとの間に生じる磁力で車体を浮上させて走る超電導リニアです。2003年、山梨リニア実験線で、当時の世界最高速度(581km/h)を記録。
車両展示エリア・屋外展示エリア
新幹線電車
東海道新幹線の開業時(1964年)から使用した0系と同型の先頭車両。世界で初めて最高速度210km/hで営業運転を行い、東京~新大阪間を3時間10分で結んだ。
新幹線電車
1975年の新幹線博多開業に合わせて製作された食堂車で現存する唯一の車両。本格的な食事をとることができ、長い旅が快適になった。
電気軌道総合試験車
電気軌道総合試験車
(1979年 製造)
新幹線の安全運行を保つために、走行しながら架線、信号、軌道の検査を行う事業用の新幹線電車。車体の色から「ドクターイエロー」の愛称がつけられた。
新幹線電車
新幹線電車
0系の後継者として、1985年から営業運転開始した100系の先頭車両。優れた居住性は世界でもトップクラスのものとなった。
新幹線電車
新幹線電車
(1985年 製造)
新幹線初の2階建て車両(食堂車)。2階が客席、1階がキッチンで大きな窓からの見晴らしを楽しみながらの食事は好評だった。
新幹線電車
新幹線電車
(1990年 製造)
270km/h運転を実現した300系量産先行試作車。軽量化を追求し、高速走行、省エネルギーなどの性能がそれまでの新幹線電車に比べて大きく向上した。
新幹線電車
新幹線電車
(1997年 製造)
1997年に登場した700系量産先行試作車。270km/hを超える高速運転はもちろん、快適性や環境適合性を高いレベルで実現。
(2005年 製造)
車号 786-9201
(2005年 製造)
車号 775-9001
(2005年 製造)
700系をベースに高速性、快適性、環境性、省エネルギー性をさらに高めた車両で、新幹線初の車体傾斜システムを採用した。Nはnew、nextなどの意味を持つ。展示車両は、2005年に登場、130万kmに及ぶ走行試験を行い、新幹線技術の進化に大きく貢献した。
国鉄が初めてバス輸送を開始した際に使用された車両で、自動車産業育成のため国産車が採用された。岡崎-多治見、高蔵寺-瀬戸記念橋間で運転された、現存する最古のバス。
蒸気動車
(1913年 製造)
動力源を蒸気機関とし、客室内に小さな蒸気機関車を組み込んだ構造となっている現存する唯一の蒸気動車。
大正時代に東濃鉄道(現在のJR太多線)で活躍した蒸気機関車。線路幅が通常より狭い762mmの軽便鉄道と呼ばれた路線で使用された。
(1922年 製造)
鉄道省が製作した木製電車で現存する唯一の車両。京浜線、中央線などで活躍し通勤電車の標準となった。
(1922年 製造)
大正時代、東海道本線、横須賀線の電化に備えて、電気機関車を国産できなかった鉄道省がアメリカより輸入。
(1923年 製造)
東海道本線の電化に備えて鉄道省がイギリスから輸入した車両を、飯田線で使用するために改造して誕生。一度廃車になったがイベント列車等として復活し活躍した。
(1927年 製造)
鉄道省初の鋼製電車モハ30形式として誕生し、幾度かの改造を経て1両のみでも運転可能なように車体の両端に運転台を取り付けたもの。晩年は飯田線で活躍した。
(1937年 製造)
戦前に京阪神間の急行電車として活躍。流線型デザインから「流電」の愛称で親しまれた。晩年は飯田線にも使用。
(1940年 製造)
主要路線で運転される旅客列車を牽引することを目的に1937年から製作された蒸気機関車。
当館にある139号機はお召列車にも使用された。
(1958年 製造)
戦後の代表的な旅客用電気機関車。特急列車の「つばめ」「はと」を牽引したほか、ブルートレインから荷物列車の牽引まで幅広く活躍した。
(1954年 製造)
シート間隔の拡大、窓側座席への肘掛けの新設など、戦後に新設計された標準形の3等客車。居住性が改善され、新製直後は特急「つばめ」にも使用された。
(1962年 製造)
斬新なシステムをいくつも採用し、「新性能電車」と総称された電車群の中で東海道本線などの中距離輸送用として開発した111系電車の先頭車。近年まで輸送の一線で活躍した。
(1968年 製造)
従来から大幅にパワーアップした500馬力エンジンを搭載し、勾配区間の高速運転を実現。中央本線特急「しなの」としてデビューした。
(1973年 製造)
曲線区間を通過するときに車体を内側に傾けることで、より高速の運転を可能にした「振子式」システムを初めて採用した特急形電車。中央本線の「しなの」で活躍した。
収蔵車両エリア
(1929年 製造)
鉄道省初の鋼製荷物車。荷物車とは旅客の手荷物などを専門に運搬する車両で、鋼製になったことで車体強度が増し、運転速度の向上が可能になった。
建築限界測定車
(1937年 製造)
車体の周囲に接触式センサーが付いており、走行しながら建築物に支障しないか測定する車両。新たに線路を敷設したときなどに使用された。
(1941年 製造)
国鉄鋼製客車のスタイルを確立した三等客車。ガラスの製造技術の進歩により、大きな窓を安価に三等客車でも使用可能となり、明るい窓が評判となった。
(1947年 製造)
戦時下における旅客輸送を目的に製作された通勤形電車。戦争による資材と熟練工の不足を補うため、車体構造は徹底的に簡素化された構造で設計。
(1948年 製造)
戦後初めて製造された1等寝台客車。寝台をレールと平行に配置したものと、2人用個室4室を備えた豪華な設備で、東京~九州間の急行などに使用された。
気動車
(1956年 製造)
複数の車両を1つの運転台で総括制御ができるようにしたキハ45000形式のグループの1形式。それまで1両運転が常識だった気動車の複数車両による連結運転を可能にして輸送力を著しく向上させた。
(1960年 製造)
10系客車グループの1等寝台車。ヨーロッパの客車を参考にした設計で、徹底した軽量化を達成し、機関車などへの負担を軽減した。
(1966年 製造)
信越本線・中央本線等の勾配路線区・寒冷地向けに開発された165系急行形電車の先頭車。急行「アルプス」等の山岳夜行列車としても活躍した。
(1967年 製造)
165系急行形電車の1等車で、リクライニングシートで優れた乗り心地を提供した。片側の車端部には構内入換用の運転台があり、屋根上にヘッドライトが付いている。
(1965年 製造)
特急形気動車キハ82系の先頭車。高い信頼性と優れた居住性を備えた洗練された先頭部のデザインはその後に登場する様々な車両に影響を与えた。
(1982年 製造)
関西圏の新快速電車として登場。従来の近郊形電車とは別格の居住性を提供し、「シティライナー」の愛称で親しまれた。名古屋地区ではトイレの設置などの改良が施されて投入され、「東海ライナー」の愛称で親しまれた。
新幹線電車
(1983年 製造)
0系新幹線の2代目ビュフェ車。食堂車導入以降は、従来あった椅子を廃して立席とし、多目的室や車椅子対応トイレ等を設けてサービス向上を図った。
新幹線電車
(1986年 製造)
0系新幹線のグリーン車。フットレスト付きの大型リクライニングシートを1列に4人分配置し、普通車とは別格の乗り心地を提供。豪華な設備は乗客の憧れの的だった。